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給付と負担をバランスさせる仕組み
ゆいの画像
Q.07
今日も疲れた~
あれ?ゆいちゃん?
あっくん!?
久しぶり~
ゆいちゃん
ぜんぜん変わってないね~
あっくんこそ~
今から時間ある?
あるある!
そうだ!ゆいちゃん知ってる?
うちらの小学校廃校が決まったらしいよ!
なんで!?
学校に通う子どもの数が減っちゃったみたい…
で近くの小学校に統合されるとか…
確かに…
子どもの数は減ってるからな~
…ってわけなのミーコ
少子高齢化っていまいちピンと来てなかったけどひしひしと実感しちゃった…
今以上に少子高齢化が進んだら世の中どうなっちゃうのかな?
働く人が減って年金の保険料も今よりもっと上がったりしないのかな?
ニャ!?
厚生年金の保険料率はもう上げないことになってるニャン!!
そうなの!?
でもなんで~!?
なんで言い切れるの?
制度が見直されたニャンよ
え!?
以前の制度は年金の支払いがこのくらいだから…
保険料収入がこれくらいないと支払えない……と
計算した上で現役世代の保険料を引き上げていたニャ
それじゃあ
少子高齢化が進むと負担が増える仕組みってこと?
それは厳しくない?
この仕組みだと若い人たちへの負担がどんどん増えて
耐え切れなくなりそうだ…ということで
2004年に年金の給付と負担を均衡させる新しい仕組みが
導入されたニャン!!
具体的にどんな仕組みに変わったの?
まず保険料率の上限を決めたニャン!!
これを会社と半分ずつ負担しているんだよね?
そうだニャ
保険料率はもう上限に達したから
これから先は上げないことにしたんだニャ!!
次に保険料率の上限を決めた上で
長期間の人口と経済の仮定を立てるニャン
人口の見通し 経済の見通し
被保険者数 × その時点での賃金 × 保険料率
(保険料を払う人) (上限固定)
確かに現役世代の人口と平均収入が分かれば
保険料がどのくらい入ってくるか計算できるかも
要はまず将来入ってくる保険料収入を計算して
この中でやりくりできる水準に年金額を調整してるってこと?
そうだニャン
国民年金はどうなってるの?
国民年金も厚生年金と同じ様に実質的な負担の上限が決められているニャ
こちらももう上限に達したから今は実質的な負担が変わらないよう
保険料の額を厚生年金被保険者の賃金の変動に合わせて変えているニャ
後は厚生年金と同じように
長期間の人口と経済の仮定を置いて将来の見通しを計算しているニャン
でも
給付の調整ってどうやってるの?
本来年金は毎年現役世代の賃金や物価の変動をもとに
支給額を改定するんニャけれど
年金額が保険料収入でやりくりできる水準になるまでは
賃金や物価の伸びよりも少し低い伸びで改定するようにしているんだニャ
でもさ
長期間の仮定を立てるって言ってもそんな未来のことが分かるものなの?
そもそも未来は決まってないニャン
だからこそ将来の姿を一つに決めつけずに
幅広い色々なケースを想定した「見通し」を考える必要があるニャン
なるほど
そしてその『見通し』も定期的に作り直す必要があるニャン
だから5年ごとにこれまでの実績を基に見通しを修正して
将来の年金財政がどうなるかを幅広くチェックしているニャ
その上でこれから進むべき道を考え対策もしていくことになるニャン
これを「財政検証」というニャ
公的年金の定期健康診断と言われているのはそういう理由だニャ
※詳しくは9話を参照
確かに…未来は決まっていないしね
でも今の自分が未来の自分を作ってるニャンよ
いろいろがんばんなきゃ
がんばるニャ